Birdland感想

ポールの不安に焦点を当てた話だと思った。ポールはずっと、自分自身に向けられる愛情がなくなることへの不安を抱え、怯えていた。

 


ポールはずっと不安だったんだろうなと思う。

不安の要因って危険を感じることだとされてて、中でも人間が死ぬまで付き合い続けないといけないのは「愛情がなくなること」への不安とされている。

ポールは愛情がなくなることに一番怯えていた。

まず人間が抱えるのは「母の愛」がなくなることへの不安らしいんだけど、母は既に他界している。(これ読み通りで母がいないってセリフにびっくりした)

 

有名になる前の自分を知るジョニーと父に執着しているポール。有名な自分に興味を示さなかったジェニー。

最終的に3人ともを失い、自分の価値だと思ってたお金も借金だったと知り絶望する。


最後のセリフはポールの願いかな?ってフォロワが言ってたそうかなと思った。最後のセリフだけさらさらさらさらしてて脳に残らなかったから聴かせたいと言うより喋りたいことなのかも。

 

私は「ポールにとっての危険=不安の源ってなんだ」と思いつつ見ていたので、ポールの一番近くにいたのに愛情の枯渇に怯える心を察してあげられずに「残酷なやつ」としたジョニーがかなしかった。
ジョニーもジョニーで苦しんだだろうけどニコラを操ったのはジョニーだし、いけすかないよ。


マーニーも脅されただけで死ぬの早くない?と思ったし、ジョニーもポールから事実を聞くまでは眠りの深さ的に自分と会ってから死んだと思ってたんだろう。そこでポールの事実。心と脳が負担を軽くするためにポールに全てをなすりつけたんだろうな〜〜ん...やるせない...


安達祐実さんの側転見られたのは嬉しかったし爆速拍手ポール可愛かったけど普通にマーニーおかしいビッチよな...

 

ポールは最終的に分離症的になってるなと思った。慟哭するシーンは似たようになっている人を見たことがあったからゾッとした。上田くんすごい。

 

(男性の場合去勢への不安、というものがあるとフロイトは言ってたんだけどそれの隠喩が「桃」の話なのかなと。ポールとリビドーの関係性。
熟れた桃がいい、熟れてないのは絶対ダメ=性的虐待で変態野郎のレッテルが貼られることへの恐怖。
ただこれに関しては確信は全くない。)